先日、とある書店にて、ふと目にとまった一冊の本があった。

その名も

「世界一!愛されて幸福になる魔法のプリンセスレッスン」 

             

というもの。


ふむふむ。

確かに、一人間として、「愛されて幸福になりたい」とは当然誰もが思うだろうし、

皆その為に一生懸命毎日を生きている。

私だって、ネクラという一面を持つが、そりゃ愛されて幸福でありたいと常に願っている。

「世界一」とまではいかないけど、東京都で528番目くらいに愛されて、

幸福になれたら御の字である。

千葉県なら65番目くらいには幸せになりたい。


そんな実に謙虚に幸福を願い、千葉県65位の幸せ者の座を狙う私は、

「その魔法のプリンセスレッスンとやらを受講してみようじゃないか」

と心に決め、本を手にレジに向かった。




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まず、表紙がとても可愛い。


お姫様が「ハート型の気球」・・・いや違う、「ハート型のパラグライダー」

に乗り、空を舞っているのである。


パラグライダーを付き添いの人なしで、1人で乗りこなすとは、

なかなか果敢でアクティブなお姫様のようである。


このお方が私たちレッスン受講者の目指すべきプリンセスなのだろうか。


そして、バラで縁取られており、何とも乙女心をくすぐるデザインの表紙だ。

この本を取ったということは、ネクラでありながらも、私の中には

「女の子らしさ」というものが少なからず存在し、それがこの可愛らしい表紙に

触発されてとった行動なのだろう。


自分の中にも見つけられた微かな乙女心にひとまず安堵である。


早速家に帰って読んでみることにした。

これを読むことで、プリンセスへ続く道への扉が開かれるのだ。

そして、書かれていることを実践していくことで、一歩づつプリンセスに、

千葉県65番目に近づいていくのである。


ワクワクドキドキだ。


「ネクラである」ということは時に非常に便利であるが、だからといって、

「いつまでもネクラな女子に甘んじていてはいけないのだぞ」という天からの

メッセージなのかもしれない。


例えば、友人と盛り上がり、後日みんなで遊ぶ方向に話しが進んだとしても、

「あ、私、家でおとなしくしてるや。なんたってネクラだから。」

とネクラなことを言い訳に、気の乗らない遊びには参加せずに済む。


また、道ばたで「すみません」と、街頭アンケートを頼まれた時も、

「私、ちょっとネクラなもので・・・」

と足早に過ぎ去ることができ、また突然家にやって来た新聞の勧誘にも、

「ネクラなんで、そういうのちょっと・・・」

としつこい勧誘さえも退けることができるのだ。


「ネクラであること」は時として非常に使えるのである。

(「お前は「ネクラ」をはき違えている」という声はこの際気にしない。)


でも、もうこれからは、このようなネクラであることの有用性に

依存する日々から卒業しなければいけないのかもしれない。


きっとプリンセスは、皆との集いに積極的に参加し、中心に座することで

場を華やいだものにするのだろうし、きっと、街頭アンケートも快く引き受

け、優雅に受け答えるのだろうし、新聞の勧誘だって、来るもの拒まず、

日経、毎日、読売、朝日、産経等の大手新聞社の新聞を全てとり、一面から

テレビ欄まで余すところ無く読み尽くすのであろう。

そして廃品回収の日は大量の新聞を持て余し、お人好しな自分に

少し嫌気がさしたりするのである。


そんな「プリンセスな日常」が目に浮かんでくる。



ただ、果たして、「ネクラ」な私がこの本を読み、書かれていることを実践し、

一生懸命プリンセスを目指したところで、「ネクラ」からダイレクトに

「プリンセス」へと飛躍できるのかどうかは正直なところ疑問である。



出世魚(例:ぶり)は、

「わかし」「いなだ」「わらさ」「ぶり」と、

「わかし」から出発して、最終的には立派な「ぶり」に成長する。


「わかし」は他の魚に食べられたり、漁船などで漁師に捕獲されることなく

成長し、「いなだ」、「わらさ」の時期を経て、出世街道を上り続けるだけで、

「ぶり」への昇進、すなわち明るい確実な将来が約束されているのである。

「わかさ」はどう間違っても「まぐろ」にはならない


では、果たして、「ネクラ」はどうなのか。


「ネクラ」が髪振り乱して頑張ったところで、果たしてそれは報われ、

「わかさ」が「ぶり」に成長するように、最終的には

「プリンセス」へと変貌を遂げることはできるのであろうか。


もしかしたら、


「ネクラ」→「オクラ「Mr.オクレ」宅八郎」

      プリンセス1


と、プリンセスを目指したはずが、結局はネクラの親戚である

「オタク」「カリスマ」になってしまったり、


はたまた、

「ネクラ」→「プリン」プッチンプリンチャップリン」

      プリンセス2


と、名前は非常に惜しいが、ネクラから大きく飛躍しすぎて、

「世界の喜劇王」になってしまったりしないのだろうか。

きちんと書かれたことを実践していけば、例え「ネクラ」というハンデが

あったとしても、最終的な着地点は皆と同じ、「プリンセス」であるのだろうか。

間違ったゴールに行き着いてしまわないのだろうか。


プリンセスレッスンを受講するに伴い、上記のような心配がつきまとうが、

間に、「Mr.オクレ」だの、「チャップリン」だのを挟み、遠回りしつつも、

最終的には「プリンセス」になれるのだろうと、信じてみることにした。


・・・「Mr.オクレ」や「宅八郎」を経た「プリンセス」というのもどうかと思うが。


いや!信じる者は救われるのである。


このプリンセスレッスンはきっと「過程よりも結果」を重んじるのだ。



そして、このプリンセスレッスンは

1.「プリンセスの器」を満たし、

2.「プリンセスの種」を育て、

3.「プリンセスのお花」を咲かせる

という3ステップで構成されており、それぞれの段階で示されたことを

実践していくことにより、晴れて「世界一!愛されて幸せなプリンセス」

となることができるとのこと。


果たして、私はプリンセスになれるのだろうか・・・。


プリンセスレッスンの実践編は次回へと譲ることにしよう。

乞うご期待!!

(誰にも期待されていないことはこの際気にしない。)


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